TEXT:響 公平
発表から話題沸騰中のニューモデル、SUZUKI DR-Z4S/SM。多くのバイクファンが注目しているのは、やはりその価格です。果たしていくらになるのでしょうか?個人的には、400ccのニューモデルとはいえ、シングルエンジン搭載ということで、ぜひアンダー100万円をキープしてほしいところですが…期待半分、不安半分といったところでしょう。
とはいえエンジン気筒数や排気量で値段が変わるというのは、もはや過去のもの。たとえばカワサキのNinja ZX-25R。250ccながら962,500円という価格設定を見てもわかるように、エンジンや排気量で価格を予測するのは難しい時代です。
まず、前モデルであるDR-Z400SMの価格を振り返ってみましょう。
- 2005年6月: 732,900円
- 2006年3月、5月: 735,000円
- 2007年1月: 756,000円
- 2007年6月、2008年5月: 735,000円
こうして見ると、2000年代前半としてはかなり高価格帯のモデルだったことがわかります。当時の同じスズキ製400ccモデルであるGSX400インパルスですが、例えば2008年1月発売の“スペシャルエディション”の価格は660,450円でした。それと比べてもDR-Zはプレミアムな位置づけだったことがわかります。
現在のスズキのラインアップを見ると、
- Vストローム250SX: 591,800円
- Vストローム250: 668,800円
- SV650 ABS (650ccクラス): 836,000円
といった価格帯になっています。この流れからすると、2007年当時73万円だったDR-Z400SMが、DR-Z4S/SMに進化して80万円以下になる可能性はほぼ絶望的かも…。
今回のDR-Z4S/SMは、北米で現行モデルとして販売されていたDR-Zのエンジンをベースに、電子制御スロットルを追加してリニューアルしたものです。そのため、完全新設計のモデルよりコストが抑えられている点は注目に値します。ただし、シリンダーヘッドやピストン、クランクケース、カム、バルブなどのパーツは新設計となっており、そこから見るとほぼ新設計エンジンと解釈することもできます。

フレームにはスチール製ツインスパーフレームを採用し、こちらも新設計。さらにスイングアームはアルミ製と、細部にわたってコストをかけた作り込みがされています。また、アシスト&スリッパークラッチやパワーモードセレクト機能といった現代的な装備も搭載されており、開発陣の本気度が伺えます。

私の予測では、DR-Z4S/SMの車両本体価格は107万円、乗り出し価格は114万円あたりが妥当ではないかと…。案外いい線いっていると思いますけど、どう思いますか?
